決済システムを検討していると、評判・口コミの上位に出てくることも多い決済端末「Squareターミナル」。たった1台でクレジットカードやデビットカードはもちろん、QRコードや電子マネーでの決済にも対応している優れものです。
こちらの記事では、Squareターミナルの概要や機能、導入メリット・デメリットについて詳しくご紹介します。
この記事はこんな方におすすめです!
こちらの記事は、以下のような方におすすめです。
- 初めてキャッシュレス決済端末を導入しようとしている個人事業主・店舗オーナー
- Squareターミナルを検討中の人
Squareターミナルとは?
まずSquareターミナルがどういったシステムなのか詳しくご紹介します。
Squareとはどんな会社?
Square(スクエア)は、米国発の決済サービス会社で、Twitter創業者のジャック・ドーシー氏が立ち上げたことで知られています。誰でも簡単にキャッシュレス決済を導入できる仕組みを提供しており、日本でも急速に利用が広がっています。
Squareターミナルの概要(オールインワン端末)
Squareターミナルは、POSレジ、決済端末、レシートプリンターが一体化したオールインワンデバイスです。タッチ操作に対応した画面で、店舗運営に必要な決済・会計機能を1台で完結することができます。
どんな店舗に向いている?

スクエアは以下のような業種を中心に、幅広い店舗・施設で利用されていて、基本的には決済が発生する全ての業態・店舗でお使いいただけます。
- 飲食店(カフェ、テイクアウト店)
- 小売店(アパレル、雑貨など)
- 美容室やサロン
- クリニックや整骨院
- イベント出店・移動販売
サラダ専門店「CRISP SALAD WORKS」やブルーボトルコーヒー、プロバスケットボールチーム「アルバルク東京」の店舗などでも利用されているようです。
一般的に大手企業・有名企業がシステムを導入する場合は、必ず入念なセキュリティチェックが入ります。ほかにも現場での使いやすさや不具合が起きた場合のサポート体制なども詳しく事前にチェックされます。
Squareはそういったチェックをクリアして大手企業から中小企業まで幅広く導入されているツールのため、安心して使えるものと思って良いと思います。
Squareターミナルの主な機能
続いて、Squareターミナルの主な機能をご紹介します。
クレジット・電子マネー・タッチ決済に対応

主要なクレジットカード(VISA, Mastercard, JCBなど)に加え、交通系IC、QRコード決済、Apple Pay・Google Payなどに幅広く対応しています。
POSレジ機能を内蔵
Squareターミナルは単なる決済ツールではなく、POSレジ機能も備えています。
端末1台に、商品登録、割引、売上集計などといった基本的な機能がすべて搭載されているため、別途POSレジを導入する必要はありません。
レシート印刷機を内蔵
Squareターミナルには、感熱式レシートプリンターが内蔵されており、別途プリンターを用意する必要もありません。支払いの受付とレシート印刷が一つの端末で完結するのが嬉しいポイントです。
スマホやPCから売上をリアルタイムチェック可能
スマホやPCから売上データをリアルタイムで確認することが可能です。
- 複数店舗を運営していて、各店舗の売上をリアルタイムで確認したい
- 出先から店舗の売り上げをリアルタイムで確認したい
こういった場合にも、便利に使うことが可能です。
Squareターミナルの料金体系
続いてSquareターミナルの料金体系をご説明します。
端末価格(購入費)
Squareターミナルを利用するには、決済端末を購入する必要があります。
端末は39,980円で、公式サイトにて購入することが可能です。もし分割で支払いたい場合には、月3,332円の12回払いで支払うことも可能です。
またイーサネット経由でインターネットに接続したり、USBを用いた周辺機器を使用したい場合には、Squareターミナル専用のハブを購入することも可能です。紙でのレシートを多く発行するようであれば、追加のレシートロール紙も公式サイトから購入可能です。
決済手数料(クレカ、IC、タッチ、QRなど)
こういった決済端末を利用する場合、Squareに限らず基本的に決済手数料がかかります。
Squareターミナルの決済手数料は、年間キャッシュレス決済金額によって異なります。詳しく見ていきましょう。
■年間のキャッシュレス決済金額が3,000万円未満の場合
Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discoverの対面決済の決済手数料が2.5%、その他の決済手段が3.25%です。
なおこの決済手数料が適応されるには、SMBアクセプタンスプログラムの対象事業者である必要があります。そしてSMBアクセプタンスプログラムの対象事業者は以下の基準を満たしている必要があるため、ご注意ください。
- 日本政府が定める「中小企業」の定義に当てはまること
- 上場企業や企業グループに属していないこと
- Visaを新規で受け付けること
■年間キャッシュレス決済金額が3,000万円以上の場合
クレジットカード決済、QRコード決済、電子マネー決済を含む、すべての対面決済の決済手数料が3.25%になります。
月額料金(無料)
月額の利用費はかかりません。使った分だけ決済手数料が発生します。
入金サイクルと振込手数料
Squareでカード決済を受け付けると、登録されている銀行口座に売上金が振り込まれます。振り込みスケジュールは、以下のようにお使いの銀行によって異なります。
- 三井住友銀行・みずほ銀行:翌営業日入金(振込手数料無料)
- その他銀行:週1回入金(振込手数料無料)
Squareターミナルの使い方(導入から決済まで)
続いて、Squareターミナルの使い方をご紹介します。
①アカウント登録
まずは、Squareのアカウントを作成します。アカウントは以下のボタンから、無料で作成可能です。
アカウントを作成したのち、カードブランドの審査申し込みが自動で行われます。もしQRコードや電子マネーでの決済も受け付けたい場合には、カードブランドの審査が通過したのちに、管理画面から申し込みをすることができます。
②端末の購入
アカウントを作成したのち、公式サイトで端末を購入します。
端末はSquareターミナルのほか、iPadを使ったPOSレジ「Square スタンド」やタッチスクリーンで使える「Square レジスター」、手軽にICカード決済・タッチ決済ができるクレジットカードリーダー「Square リーダー」など様々な端末があるので、気になる方は見てみてください。
③商品登録とレジ設定
端末が届いたら、商品を登録してください。商品の登録は、以下の2つの方法で行うことができます。
- PCからログインする「Squareデータ」というサイトから登録
- POSレジのアプリや端末から登録
詳しくは公式サイトに手順がありますが、いずれも簡単に商品を登録することが可能です。
決済の流れ
Square ターミナルを用いた決済方法は以下の手順で行うことができます。
- 商品を選びカートに追加、もしくは会計金額を入力します。
- 顧客がカードやスマホをターミナルにタッチ/挿入し、決済してもらいます。
- 自動でレシートが印刷されます。紙でなくメールでレシートを送ることも可能です。
売上確認と管理方法
「Squareダッシュボード」で、売上・決済手段・時間帯別などを細かく分析することができます。
Squareダッシュボードはウェブ・アプリ両方から利用できるため、PCを使ってじっくり分析することも、出先でスマホから簡単に売上を確認することも可能です。利用シーンに合わせて使い分けられるのが便利です。
Squareターミナルのメリット
Squareターミナル導入のメリットを、口コミや他社との比較をもとにご紹介していきます。
①初期費用・決済手数料以外のコストが基本的にはかからない
最初に端末を購入する費用、そして決済手数料についてはかかりますが、それ以外の費用はかかりません。基本的に端末購入料と決済手数料はどの会社のシステムを選んでもかかることがほとんどなので、月額利用料などがかからない分、最低限のコストで始められると言って良いでしょう。

テザリングでも使えること、レシートプリンター内蔵であることなど。 端末を買ってしまえば基本料金がかからないのも魅力。(引用元:https://x.com/Kotobuki_Tougei/status/1650388112567341056)
②操作が直感的でスタッフ教育が簡単
Squareターミナルは操作が直感的である、というのも人気の点です。POSレジを導入する際に、使い方のレクチャーにあまり時間がかかりすぎると管理者の負担になってしまいます。Squareターミナルは直感的に使えてわかりやすく、教える側も教えられる側も負担が小さい、というのが嬉しいポイントです。
③通信速度が速くて会計サクサク
Squareターミナルは通信速度が速いと言われることがあるようです。人が多いイベント会場でも、通信速度が速かった!という口コミがありました。

さすがに人が多いので通信はしんどい状況ですが、squareターミナルの決済は速いですね。これは助かる。(引用元:https://x.com/suilab_ken/status/1915972014126629306)
特に回転率が重視されるイベント会場での出店などでは、通信速度の速さは非常に重要なので、通信速度が速いのは欠かせないポイントです。
Squareターミナルを使う際はWi-Fiを使ってインターネットに接続しますが、別売りのSquare ターミナル専用ハブを購入することで、有線LANを使ったインターネット接続も可能となります。
有線LANを利用するとさらに通信速度を高速化させることも可能なので、回転率を重視するような店舗では、利用を検討してもいいかもしえません。
④場所を固定せず、出先でも使える


週末イベント用のレンタルWi-Fiが届いたので接続チェック。 Squareターミナルも接続! よかったこれで出先で色んなお会計できる~ レシートも領収証も出るから便利だわ
(引用元:https://x.com/saorin_fotori/status/1745251833441038471)
SquareターミナルはPOSレジと決済、両方の機能が1台の端末に備わっているため、店舗のレジスペースを逼迫しません。POSレジと決済端末をそれぞれ別で設置するとなると、レジカウンターがかなり手狭になってしまうこともあるので、省スペース化できるのは嬉しいポイントです。
さらに端末のサイズと重量は持ち運びを想定したものになっているため、イベント会場などでの利用はもちろん、店舗でテーブル会計を行う場合にも非常に便利です。
⑤レシートプリンター内蔵で印刷の自由度が高い
squareターミナルの端末はレシートプリンターが内蔵されているため、レシートを印刷するために別の機械を購入する必要がありません。

店舗運営でスクエアターミナルを使用しているけど、レシート印刷も別途買う必要ないし、電波はWi-Fiやテザリングなども使用可なので出張や他店舗で使用できたりなど便利。()
大手POSレジ3社のレシートプリンターの費用を調べてみましたが、下の表の通り最低でも20,000円近くはかかることがわかりました。この分のコストを抑えたうえで導入できるのはかなり良い点ですよね。
▼レシートプリンターの費用(最安値の目安)
S社レジ | P社レジ | R社レジ | S社レジ |
31,000円〜 | 19,800円〜 | 19,300円〜 | 0円(端末内蔵) |
またレシートにはお店のロゴを入れたりすることもでき、オリジナリティを出すこともできます。

squareターミナルを導入し、これからのイベント出展及び対面オーダー等でロゴ入りのレシートが発行出来るようになりました! これ便利!(引用元:https://x.com/Pitoroleather/status/1800780976056050085)
⑥デザインがスタイリッシュでかっこいい
Squareターミナルが人気な理由の1つに、ズバリデザインがかっこいい!という見た目上の特徴もあります。白を基調としたスタイリッシュでスマートな見た目が、レジ周りをシンプルに見せられて良い!と人気です。

squareターミナルとかスタイリッシュでかっこいいですね……(引用元:https://x.com/ibkmakomanai/status/1690634720844070912)
⑦最短翌営業日入金で、他社より早くお金を受け取れる
入金サイクルが他社に比べて速い、というのもメリットの1つです。
以下は入金サイクルに関して大手POSレジ3社のサイクルをまとめたものです。他社は月に2回ほどの入金サイクルが一般的なのに対し、Squareターミナルは三井住友銀行・みずほ銀行であれば翌営業日には入金されます。
S社レジ | P社レジ | R社レジ | Squareターミナル |
クレジット/電子マネー売上・・・月2回 QRコード決済売上・・・月1回 | 月2回 | みずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行・・・月6回 上記以外の金融機関・・・月3回 | 三井住友銀行・みずほ銀行・・・翌営業日 上記以外の金融機関・・・週1回 |
Squareターミナル導入のデメリット
続いてSquareターミナルの導入に関して、デメリットになりうる点をご紹介します。
①アップデートが必要

Square ターミナルを半年に1回しか使わないタイプの人はそろそろ電源入れてログインしてアップデートをする頃合いではないでしょうか。当日会場(どこ?)でやると多分泣く(引用元:https://x.com/ragemax/status/1738512943606894789)
Square ターミナルは高頻度で機能改善が行われており、新機能を利用するためには定期的にアップデートを行う必要があります。アップデート自体は待っている間に完了するので手間はありませんが、「半年に1度イベントで使用するだけ」など利用頻度が低い方はアップデートを忘れないようにしましょう。
アップデートが多いということは「面倒そう」とデメリットに捉えられるケースもありますが、それだけユーザーに寄り添って新機能が開発されている、ということなので、良い点とも考えられそうです。
②サポートがオンラインのみ
Squareのサポートはオンラインのみで、現地に訪問してサポートしてくれる、というようなサービスはありません。「初期設定の方法がわからないから代理でやって欲しい」などという場合にはSquareターミナルでは難しいため注意が必要です。
一方で、Squareはオンラインサポートに力を入れていて、メールや電話での問い合わせのほか、いつでもどこでもアクセス・検索できるヘルプセンターやYoutubeでのサポートビデオの視聴、Squareユーザーが集い、学び合える「Squareコミュニティ」なども用意されています。
そのためもし初期設定や利用中の疑問・不具合など不安なことがあったとしても、手厚いオンラインサポートによって使いこなせるケースが多いようです。
③決済手数料がかかる
決済手数料がかかってしまう、というのもユーザーからの改善して欲しい点として上がっていました。
大手POSレジの決済価格を比較してみましたが、クレジットカード・電子マネー・QRコードいずれも安定した比較的安価な決済手数料で設定されているのはSquareターミナルのみでした。
一見S社の手数料は安価に見えますが、電子マネー(交通系マネーやiD、QUICPayなど)の手数料が非常に高い点に注意が必要です。電子マネーの利用率は年々上がっているため、クレジットカードやQRコードの手数料が低くても、場合によっては割高になってしまう可能性があります。
S社 | P社 | R社 | Squareターミナル | |
クレジットカード | 1.98%〜 | 公式記載なし | 3.24% | 2.5% * |
電子マネー | 3.24%〜 | 公式記載なし | 2.95% | 2.5% * |
QRコード | 2.00%〜 | 公式記載なし | 2.95% | 2.5% * |
*年間キャッシュレス決済額3,000万円未満で、対面カード決済の場合
店舗に訪れるお客さんの性質を見極めた上で、決済手数料が安価に感じられるか、他社のレジの方が良いかは検討した方が良さそうです。
まとめ|Squareターミナルはこんな人におすすめ

以上、Squareターミナルの特徴や使い方、メリット・デメリットについて詳しくご紹介しました。
Squareターミナルは、飲食店、小売店、イベント出店などレジを利用することのある方であればどなたにでもおすすめできる決済・POSレジ端末です。また決済手数料を抑えたい方、複数の端末を買って場所をとりたくない方にもぴったりです。
Squareターミナルのアカウントは無料で作成できるため、まずは詳しくみてみたい、という方は一度アカウントを作成してみるところからおすすめします。